「便利屋斎藤さん、異世界に行く」レビュー

今までの人生、ずっと平々凡々と生きてきた。運動も、勉強も、そこそこ。決して一番になれない普通の人間……それが、斎藤さん。職業”便利屋”の斎藤さんは、ある日、異世界に転生する。そこで出会ったのは、強く美しいツンデレ戦士。ラエルザ。呪文を忘れる最強魔法使い。で、エロじじいのモーロック。姿はかわいいが守銭奴の妖精。ラファンパン。斎藤さんは個性的すぎる仲間たちとダンジョン攻略に挑む。鍵開けのノウハウで、宝箱を開けたり、カバン修理のスキルで、仲間の防具を直したり。元の世界で身につけた”便利屋”の経験を異世界で活かす。異世界でも斎藤さんは決して「特別」ではない。しかし、必要とされることを知り「ありがとう」を知る。斎藤さんは充実していた。

出典:Amazonプライム

庶苦楽です。レビューのポイントは3つにしぼります。

ネタバレには気をつけ、こちらを見て気になった人が楽しみを損なわないようなレビューを心掛けたいと思います。

異世界もののアニメでシーズン1、12エピソードを視聴。

要素…異世界、ダンジョン、コメディ、シリアス、下ネタあり。

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1.個性的なキャラたち(パーティメンバー)

斎藤さん(男)

主人公の斎藤さんはまじめで平凡な人。基本、戦闘には参加せず(薬などで補助はするが)、ダンジョンでは転移前(元の世界)の仕事で身につけたスキルをつかって宝箱を開錠するのが主な仕事の、ゲーム的には盗賊(+技師)なポジション。

戦闘スタイルが盗賊チック(私のイメージ:素早い身のこなし、短剣、双剣使い)というのはよくありますが、この人は基本戦闘に参加しないので庶苦楽にとっては新鮮で、服装が元の世界の作業着のようなものを着ていることも相まって異色さはかなり感じました。(アニメの世界観からするとかなり浮いている格好。他作品でも元の世界の服装のもいろいろ観ましたが、例えばスーツを着ているくらい目立って見える。)

ラエルザ(女)

かなりの強キャラでまじめ。女性キャラですがゴリゴリの大剣とフルプレートアーマーをまとった戦士で、基本バイザーを閉じているので顔が見えない。

近接戦闘できるのも基本彼女のみなので、戦ってるイメージは顔の見えないこの人。で、兜の向こうからボソボソッとしゃべっているという(笑)これも私にとって新鮮でキャラ立ちしているように思いました。

声優さんには全く疎いですが、このラエルザはジョジョの空条徐倫(ファイルーズあいさん)だそう。「オラオラオラオラ!オラァー!!」とは言いませんが。

モーロック(じじい)

ギャグ枠。

伝説級の魔法使いだが呪文を忘れる(詠唱できない)ため、ポンコツとフィニッシャー紙一重的なキャラ。最近観たもののなかでは、このすばめぐみんのような凸凹さ。

当然、忘れるのは自分の意志ではどうしようもないので、確実に一発は期待できるめぐみん以上にやっかい。それにまつわる展開が面白くもあり鬱陶しくもありました(笑)

個人的にじいさんや渋いおじさんが活躍するのは大歓迎。ややポンコツ寄りですが、なかなかいいキャラ。

ラファンパン(妖精)

守銭奴である以外はパーティ中、一番まとも。

割とよくある「個性的なキャラ設定」だと思いますが、ほか3人が異色感強めのためパーティとしておさまった感じ。4人全員がそうだと若干鬱陶しいので、個人的にはこのキャラには安心感がありました(笑)

回復兼補助担当。魔法が使えるので戦闘面では主人公よりはるかに頼りになります。

2.グランドホテル形式

グランドホテル形式とは、複数のキャラクター(やパーティ)のストーリーを並行して進行される手法のことをいうようです。

序盤はこのグランドホテル形式がメインで、キャラや他パーティ、場面などが移り変わりします。

これに関しては評価を見る限り肯定的にとらえてる人が多いようですが、庶苦楽の感覚からすると賛否両方あり。

というのは、一応タイトルに斎藤さんとあることからも明確な主人公がいる体で入ったので、その主人公と仲間たちに親しみが湧きだすか否かというときに、前触れなくチラチラと他パーティやらが映りだすのがちょっと気になりました。

例えるなら、初めて口にしたスイーツを2口目でとりあげられた感じ(*’ω’*;)(もうちょっと主人公周りのことを集中して見たかった。)

調べてみると、原作の漫画が短編モノ?で他パーティの話は番外編という扱いだったので、漫画だと確かに違和感がないのですが、アニメにする段階で手をくわえてもよかったのでは。

最後までみた振り返りでいうとこの方式はある程度成功していたと思いますが、序盤の段階で観るのをやめる人もいそうなのでもったいないと感じました。

3.?話の戦士と魔獣の戦闘シーンが神がかってた!

10話です。(←選択で見れるようにしておきます。)

個人的に最も印象に残ったシーン。ボカした表現で視聴される頃にはお忘れになるだろうというつもりで書きます(*’ω’*)

戦闘の描写については、テンポの悪さや作り込みが甘いと感じることがあり、良い回とそうでないもののバラツキがありましたが、このシーンは手放しに賞賛したいと思います。

人間が(ある程度知性のある)獣と戦ったらそうなる(見える)であろうという(私のですが)イメージ。速いし痛いし待ってくれないしで、一撃が重く描写に見合ったダメージを負っているところや、互いにちゃんととどめを刺しにいってるところ、そのテンポなどすべてが良く一番お気に入りのシーンとなりました。

(明らかに手痛いダメージをもらってるはずなのに平然としていたり、とどめを刺しにいける状況なのにフラフラしだすのが気になるタイプです。初めからそういうものだと思ってたら気にならない。)

コメディあり、下ネタありの作風なので毎回ガチっぽくなると見る人もしんどいと思うので、ちょうど良い塩梅だったと思います。

良かった。

総括(個人的満足度 3.3/5)

キャラ同士のからみが主軸で、ダンジョンが街の経済や営みにどう関わっているかなど世界観をうかがい知る描写や掘り下げが少ないこと、またシリアス⇔ギャグのが行き来があり、細かいところが気になる人や、どちらかの路線だけを期待していた人にはこの点がマイナスかもしれません。

全体的にある程度まとまっていて、キャラにある程度親しみがもてれば最後までみれる魅力があったと思います。

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